
インターネットで公開されているフリーソフトによっては、インストーラ版とポータブル版の2種類が公開されていることがあります。
これらの違いは、以下の通りとなります。
インストーラ版:パソコンに直接インストールするタイプ。他のパソコンへの持ち運びができない。
ポータブル版:ダウンロードしてすぐ使えるタイプ。他のパソコンへ持ち運びできる。
では、フリーソフトにおけるインストーラ版とポータブル版の違いについて、それぞれ詳しく解説していきます。
インストーラ版とは
インストーラ版とは、その名の通りパソコンに直接インストールして使うソフトのことを指します。
インストーラを起動して画面の指示に従いながらソフトをインストールする仕組みとなっているため、そのまま「インストーラ版」と呼ばれています。
ソフトのインストール時に指定された場所へデータが展開され、設定によってはデスクトップなどにショートカットが作成されます。
拡張子は「.exe」「.msi」などが基本です。
インストーラ版のメリット・デメリット
メリットとしては、指定ファイルにソフトの関連付けができることです。
特によく使うソフトで作業したい場合には、指定されたファイルにソフトの関連付けをすることで特定のソフトを起動し、かつ同時に指定したファイルを読み込みできるので、非常に便利です。
一方デメリットとしては、
- 他のパソコンへ持ち運びができない
- アンインストールしない限り、ソフトのレジストリが残る
の2つです。
ソフトのインストール時、レジストリにもソフトのデータ情報を直接書き込まれるため、インストールしたパソコンから他のパソコンに持ち運ぶことはできません。
また、ソフトの削除(アンインストール)をする場合は、「アプリと機能」でしかアンインストールできないため、そこからソフトのアンインストールをしない限り、ソフトのレジストリがパソコン上に残ったままになります。
そのため、インストール版を使うケースとしては
- 特定のソフトを頻繁に使う
が挙げられることが基本です。
ポータブル版とは
ポータブル版とは、ダウンロードした圧縮ファイルを解凍するだけですぐに使えるソフトのことで、別名ZIP版とも呼ばれます。
拡張子は「.zip」「.rar」「.7z」などが基本です。
ポータブル版のメリット・デメリット
ポータブル版のメリットとしては、
- ダウンロードしてすぐ使える
- 他のパソコンに持ち運びできる
- ソフトの削除(アンインストール)が簡単
の3つです。
ポータブル版はパソコン上に直接インストールしないので、レジストリが書き込まれる心配も少ないです。
そのため、ソフトの設定情報を保持したままUSBメモリに入れて、他のパソコンへ持ち運ぶこともできます。
また、ソフトが不要になった場合は、基本的にごみ箱に入れるだけで削除できます。
ただしインストール版とは逆に、指定ファイルにソフトの関連付け設定ができないのがデメリットです。
ポータブル版ソフトを入れるケースとしては、
- とりあえずソフトを試しに使いたい場合
- ソフトをあまり使わない場合
- 同じソフトを他のパソコンでも使いたい場合
以上の3つが挙げられることが多いです。

とりあえずソフトを試しに使ってみたい場合は、ポータブル版で試してみた方がいいかも。
補足:ソフトによっては「32ビット版」「64ビット版」の2種類がある
インストーラ版もポータブル版もそうですが、ソフトによっては32ビット版と64ビット版が公開・用意されている場合があります。
基本的には64ビット版のソフトを使っても問題はないですが、32ビット版OSを利用している場合は64ビット版ソフトを使うことができませんので、32ビット版のものを使うようにしましょう。
まとめ
というわけで、今回は「フリーソフトにおけるインストーラ版とポータブル版の違い」について解説しました。
インストーラ版:パソコンに直接インストールするタイプ。他のパソコンへの持ち運びができない。
ポータブル版:ダウンロードしてすぐ使えるタイプ。他のパソコンへ持ち運びできる。
参考になれば幸いです。