水槽用ヒーターを安全に使うために【初心者向け】
水槽用ヒーターを安全に使用していますか?
水槽用ヒーターは火災を引き起こす可能性をはらんでいるため、購入する製品の選択や取り扱いには注意が必要です。
この記事では、水槽用ヒーターを安全に使うための注意点について、初心者でも分かりやすく解説していきます。
ヒーターの種類
サーモスタット機能分離型ヒーター(サーモスタット+単体ヒーター)
メリット
- ヒーターとサーモスタットが別々:壊れたほうを交換すればよいので、ランニングコストが安くなる
- 温度設定の幅が広いので、さまざまな生き物に対応することができる
デメリット
- 水槽内外とも配線が増える
- 温度センサーが飛び出してしまう可能性がある
温度固定型オートヒーター
メリット
- 電源線1本の配線ですので水槽周りがスッキリする
- ヒーターの中でも比較的やすい
- 一体型なので飛び出してしまう事故がない
デメリット
- 水温(18,23,26℃)が固定されているので水温調整ができない
- サーモスタット機能分離型ヒーターより故障しやすい
温度可変型オートヒーター
メリット
- 適正温度に従って細かく調整できるため幅広い用途で使える。
デメリット
- サーモスタットの一体型ですのでどちらか一方が故障した場合はすべて交換となる。
- 値段が温度固定型オートヒーターより高め
水槽用ヒーターは正しく設置しましょう
水槽用ヒーターを設置する場合は、以下の注意を守ってね!
- 縦向き設計以外のヒーターは、必ず横置きにする
- 水の流れがある場所に設置する
- 水槽の底に設置する
- 底砂に埋めない
- 水温センサーはヒーターから離して設置する
- 水温センサーは必ず水中に設置する
- バケツやプラスチック容器では使用しない
- 屋外でのヒーター使用はダメ
- サーモスタットのヒーター容量を越えたヒーターを接続しない
- 水槽サイズ用途に合ったワット数を選ぶ
- 水槽用ヒーターの空焚きによる火災に注意!
ヒーターは縦向き設計のもの以外は横置きにする。縦置きはダメ
縦向き設計以外のヒーターは、必ず横置きで設置しましょう。
縦向き設計のものでも注意が必要です。水槽内の水が減ってしまい、ヒーターが水面から出てしまうと火災の原因になる恐れがあります。
水の流れがある場所に設置する
ヒーターの周りだけ温まりますので、水流があるところに(ろ過機の近く)設置します。
水槽の底に設置する
水面に近いところに設置すると、深いところの温度が上がらなくなります。
また、ヒーターが水面から出て(空焚きになる)しまう恐れもあります。
底砂に埋めない
底砂の中は水の流れが無く、熱がうまく伝わりません。
水温センサーはヒーターから離して設置する
ヒーターの周辺だけ水温が上昇してしまいます。
水温センサーは必ず水中に設置する
空気中に出ているとセンサーが室内温度を感知すると、正確な温度制御ができなくなり、飼育している魚の命にもかかわります。
バケツやプラスチック容器では使用しない
プラスチックは熱に弱いため変形・発火する可能性があります。
屋外で水槽用ヒーターを使用してはいけない!
屋内飼育での使用を前提として製造されていますので、絶対に屋外でヒーターを使わないでください。
サーモスタットのヒーター容量を超えたヒーターを接続しない
サーモが壊れて水温が異常に上がってしまい、発火する可能性があります。
水槽サイズ用途に合ったワット数を選ぶ
水槽サイズの用途より小さいワット数のヒーターを使うと、ヒーターの寿命が短くなってしまいます。
必ず、水槽サイズに合ったワット数のヒーターを選ぶようにしましょう。
参考
ボトルアクア:2L(10W)
15cmサイズ:3L(15W)
20cmサイズ:5L(20W)
20cmキューブ:6L(50W)
30cmサイズ:10L(50W)
45cmサイズ:30L(100W)
60cmサイズ:55L(150W)
60cm×45cm×45cmサイズ:107L(200W)
90cmサイズ:155L(200W×2)
120cmサイズ:204L(300W×2)
180cmサイズ:559L(300W×4)
水槽用ヒーターの空焚きによる火災に注意!
- 水槽を清掃でヒーターを水から出す場合は電源スイッチを確実に切る
- ヒーターが水面から露出していないか定期的に確認する
ヒーター・サーモの事故(故障)を防ぐためにできること
では、ヒーターやサーモスタットによる故障を防ぐにはどうしたらいいの?
ヒーターやサーモスタットによる故障を防ぐ方法は、以下の4通りだよ。
- サーモスタット1台に対して、ワット数の低いヒーターを2個使うことでヒーターが故障しても水温が低いことに気づいて対処できる。
- サーモスタット機能分離型ヒーターを2セット使うことで、1セットが故障しても水温が低いことに気づいて対処できる。
- サーモスタットを直連に接続することで、サーモスタット故障による水温上昇を防ぐ。
- サーモスタット(オートヒーター対応品)に温度固定オートヒーターをつなぐことで水温調整も可能となり、故障による水温上昇も防ぐ。ただし、水温低下については防ぐことはできないので、水温低下防止には2セット必要となる。
上記のやり方で設置後、ヒーターによる事故があった場合に関しても、補償は一切できません。自己責任でお願いします。
毎日2回は水温計を見て確認しよう
水温系は、現在の水槽の水温を確認するために必要な器具です。毎日昼と夜の2回に水温計を確認し、水温が適温(23~26度くらい)になっているかどうかチェックしましょう。
まとめ
今回は、ヒーターを安全に使うための注意点について解説しました。
水槽用ヒーターは正しい使い方をしなければ事故が起こりやすいですので、ヒーターの正しい知識を理解した上で使っていきましょう。